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【報告】東屋セルフビルドと植栽ワークショップ(2020年3月5日-6日)

九州大学ソーシャルアートラボ実践講座 シリーズ「アートと社会包摂」

【報告 復興支援プロジェクト2019年度後期】

九州北部豪雨災害復興支援 風と水と土の道・再生のための庭づくりvol.2 

黒川復興ガーデンとバイオアート − 英彦山修験道と禅に習う  −  

東屋セルフビルドと植栽ワークショップ

 2020年3月5日(木)、6日(金)の「九州北部豪雨災害復興支援 風と水と土の道・再生のための庭づくりvol.2 黒川復興ガーデンとバイオアート − 英彦山修験道と禅に習う  −  東屋セルフビルドと植栽ワークショップ」について、当初は一般からの受講生を募集し、多くの方々に応募いただきましたが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため一般受講生の受け入れは中止し、九州大学教員・スタッフ、協働団体、ならびに関係者のみによる作業を行いました。

 今回も、2019年9月ワークショップに引き続き、田主丸グリーンセンターの田中一成さんに指導いただいて苗木や草花の植栽を行いました。

※2019年9月のワークショップの様子は、下記URLから御覧いただけます。当プロジェクトの経緯や、黒川復興ガーデンづくりの舞台である廃校利用の美術館「共星の里(朝倉市黒川)」の野外スペースが庭園になっていく模様を掲載しております。

2019年度前期 ウェブ報告書

 この度は、東屋セルフビルド作業を行いました。東屋の木材には、2017年7月の九州北部豪雨の際の被災木を製材した杉が使われました。杉岡製材所の杉岡世邦さん、大工の池上一則さん、彫刻家の八尋晋さんら関係者による指導・協力のもと、東屋づくりの作業が進んでいきました。

 東屋の土間の部分は、手作業で作り上げました。共星の里の周りの川から川石を拾い集め、共星の里アートディレクターの柳和暢さん主導で土間の四辺に美しく丁寧に並べました。さらに、石灰、にがり、朝倉の赤土を混ぜた泥を敷いて、三和土(たたき)作業を行い、土間の部分が出来上がりました。

 木材も、川の石も、土も、それぞれ豪雨災害の記憶が込もっているものばかりです。それらの材料が、美しい東屋へと生まれ変わっていきました。

 屋根も完成し、無事に東屋が誕生した庭を、地元住民の方々も早速うれしそうに御覧になっていました。2017年7月の豪雨災害から、2年8ヶ月。特に大きな被害を受けた黒川の地に作られた復興ガーデンが、地域の人々にとって希望の象徴となれば幸いです。

 2020年度は、この庭園で表現活動を通した交流企画を計画しております。

(写真:長野聡史)
(文責:九州大学ソーシャルアートラボ テクニカルスタッフ白水祐樹)

※当プロジェクト担当教員の知足美加子教授のウェブサイトにも、詳細が掲載されています。併せて御覧ください。
http://www.design.kyushu-u.ac.jp/~tomotari/2019kurogawa.garden2.html