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公開研究会「『文化事業の評価』ー現場×行政 それぞれの視点をつなぐ」報告書

2019.11.13

文化事業における「評価」のあり方への関心が高まっています。評価手法に関するセミナーの開催やブックレットの刊行も増えてきました。しかし、事業評価や報告書作成に多大な時間や労力をかけているのに、何に役立っているのかわからないという声も耳にします。

そこで本研究会では、文化事業における評価のあり方について再考を試みました。特に「社会包摂につながる文化事業」に注目し、実践現場や行政で行われている異なる段階の評価について、相互の関係性や接続の可能性に関し情報共有と問題提起を行いました。ゲストの意見を伺いながら、参加者のみなさまとも議論をすることで、何のために「評価」をするのかを立ちどまって考える機会としました。

文化庁×九州大学 公開研究会
「文化事業の評価 現場×行政 それぞれの視点をつなぐ」報告書
発行日 2019年11月13日
編 中村美亜
発行 九州大学大学院芸術工学研究院附属ソーシャルアートラボ
〒815-8540 福岡県福岡市南区塩原4-9-1
http://www.sal.design.kyushu-u.ac.jp/

登壇者(発表順)
大澤寅雄 (株)ニッセイ基礎研究所 芸術文化プロジェクト室 主任研究員
村谷つかさ 九州大学大学院 芸術工学研究院 学術研究員
中村美亜 九州大学大学院 芸術工学研究院 准教授
片山 正夫 公益財団法人セゾン文化財団理事長
源 由理子 明治大学公共政策大学院ガバナンス研究科教授
朝倉由希 文化庁地域文化創生本部 総括・政策研究グループ 研究官
司会
長津結一郎 九州大学大学院 芸術工学研究院 助教

目次

1. 文化事業における評価の現状と課題(大澤寅雄)
1.1. 評価とは
1.2. 評価への関心
1.3. 評価の副作用

2. インタビュー調査から見えてきたこと(村谷つかさ)
2.1.はじめに
2.2. 評価のレイヤー
2.3. 評価目的の混在
2.4. 数値依存
2.5. 評価の利点

3. 評価への向き合い方に関する提案(中村美亜)
3.1. 評価の対象はプロセスとアウトカム
3.2. アウトカームベースで計画する
3.3. 数値と説明はどちらも大切
3.4. 評価の選択集中
3.5. 社会的価値を測るための評価をする場合
3.6. コミュニケーションの場を設ける
3.7. 募集要項、申請書、報告書の改善
3.8. 評価の専門家の役割
3.9. 評価指標と評価の検証
3.10. 文化事業の公共性

4. ゲストからのコメント
4.1. 片山正夫
4.2. 源由理子

5. ディスカッション
5.1. 評価は「やめる」ためにする?
5.2. 協働型評価とは
5.3. 専門家の役割は?
5.4. どうやってアウトカムの合意形成をするか?
5.5. 評価指標は誰が作るのか?
5.6. 価値観の違う人にどう伝えるか?
5.7. どうすれば行政は変わるのか