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(2020年9月9日-30日開催)奥八女芸農学校 連続実践講座「茶山の縁に学ぶ」

2020.8.10

九州大学ソーシャルアートラボ×認定NPO法人山村塾

(8/31受付終了しました)

福岡県八女市に古くから伝わる民謡「八女茶山唄」は、このような歌詞で始まります。
「縁がないなら 茶山にござれ 茶山茶どころ 縁どころ」
昨今の社会情勢から、人と人とが出会うことに難しさすら生まれる現在、離れた地域の「縁」をふたたびつむぎ、つなぎなおすことは、どのようにしたらできるのでしょうか。

「奥八女芸農学校」は2017年度から福岡県八女市黒木町笠原地区で、受講生の皆さんと一緒に「アート×農」の時間を過ごすことで、人と人、自然と人がつながる持続的で豊かな暮らしについて考えてきました。昨年度は演出家・民俗芸能アーカイバーの武田力氏を招聘し、八女茶山唄を題材にした「八女茶山おどり」を創作、発表しました。
今回の奥八女芸農学校は、オンラインと対面のワークショップに加え、現地の物産と、それに関連する講師からの演出が受講生の自宅に届けられる、という実験的な講座です。受講生の皆さんのもとには、期間中、講師が選んだ新鮮な農産物や里山を象徴する物品が毎週届きます。農産物などを通して味覚、触覚、嗅覚で感じる「現地」と、受講生一人ひとりが「生活を営む土地」を、アートによって重ね合わせ、現代における暮らしの可能性を身体で探っていきます。そして、講座の3回目には、現地で笠原の自然、講師や受講生同士が実際に出会います。この講座では、農のある暮らしと自らの生活との接点を見つめるとともに、コロナの時代の新たな観光と身体のあり方を提示します。

■スケジュール
① 2020年9月9日(水)[オンライン] 19:00-20:30
② 2020年9月16日(水)[オンライン] 19:00-20:30
③ 2020年9月21日(月・祝)[対面/オンライン] 10:00-12:00
④ 2020年9月30日(水)[オンライン] 19:00-20:30

*①、②、④は講座終了後にオンライン懇親会を予定しています(任意参加、20:30-21:30)
*③に不参加の方を対象に、対面でのワークショップのようすをオンラインで配信します。

■内容

  • 講師・武田力氏は8月下旬から笠原地区に滞在します。そこで出会った人々の生活のあり方と紐づいた現地の農産物と、受講生の生活とを結びつける演出シートが「茶山だより」として、ワークショップ前に受講生の家に届きます。
  • オンライン講座では現地の農産物を味わいながら、講師の話を聞いたり、身体をつかったワークショップを行ったりします。
  • ワークショップの内容は受講生の興味、関心や対話をもとに作られます。
  • 第3回の講座は現地で、武田力さんによる対面ワークショップを実施します。

<予定>

第1回 [オンライン]
ガイダンス「奥八女芸農学校について」 講師:長津結一郎 / ワークショップA 講師:武田力

第2回 [オンライン]
「棚田の保全について」講師:小森耕太 / ワークショップB 講師:武田力

第3回 [対面/オンライン] 対面ワークショップ(@八女市黒木町笠原地区)
ワークショップC 講師:武田力
*午後にお茶の入れ方講座、茶山おどりなどのイベントが現地で開催されます。(任意参加)

第4回 [オンライン]
「農とアートへの気づき・学び・生活」講師:朝廣和夫 / 振り返り 講師:村谷つかさ / ワークショップD 講師:武田力

■第3回講座 9月21日(月・祝)集合場所

八女市笠原東交流センター「えがおの森」(〒834-1222 福岡県八女市黒木町笠原9836)

<アクセス>

車:福岡市内から「えがおの森」まで約90分

・広川IC→国道3号線「納楚」左折→国道442号線→「黒木の大藤」左折→大鳥居→県

道797号線→紫色の「えがおの森」看板が目印

または・八女IC→国道442号線 黒木方面へ

公共交通機関(電車とバス):福岡市内か「えがおの森」まで約120分

・福岡市→黒木町

①JR鹿児島本線「JR博多駅」→「JR羽犬塚駅」(快速で約50分)→堀川バス<黒木・矢部方面(羽矢線)>に乗り換え、「黒木」下車(約50分)

②西鉄大牟田線「福岡天神駅」→「西鉄久留米駅」(快速で約30分)→西鉄久留米バスセンターから西鉄バス<八女営業所行き>に乗り換え、「福島」下車(約30分)→堀川バス「福島」から堀川バス<羽矢線>に乗り換え、「黒木」下車(約25分)

→黒木バス停からはスタッフが送迎します。

*社会的状況に鑑み、開催内容や場所が変更になる場合がございます。変更の場合はソーシャルアートラボのウェブサイト等で告知いたします。

■募集要項
対象:全4回参加可能な方で以下のいずれかを満たす方。

  • 里山保全やエコ・ツーリズムに関心のある方。
  • 将来、田舎への移住を考えている方。
  • 地域と芸術の関係や、コロナ禍における芸術のあり方に関心のある方。

定員:10名(応募者多数の場合は、ご記入いただいた参加の動機などに基づいて選考させていただく場合がございます)

受講料:6,000円(学生3,500円)

*ワークショップ受講料4回分、奥八女の農産物代金と送料3回分が含まれます。
*お申込みいただいた方へ、後日お支払い方法をご連絡します。
*9月21日(月・祝)に現地のワークショップに参加される方は、交通費、昼食代等が別途必要です。

参加方法:①②④Zoom、③現地(可能な方のみ、オンライン配信あり)*事前申し込み制

申し込み締め切り日までに申し込み手続きを済まされた方へ、受講に必要なURLなどの情報をメールでご連絡いたします。その情報をもとに当日アクセスしてください。

申込方法:【8/31受付終了しました。以下は参考です。】
申込フォームに必要事項をご記入ください。こちらからご入力いただけます。

※現在ソーシャルアートラボでは、新型コロナウイルス感染症対策の為、在宅勤務を行なっている場合があります。お申し込みの際は、専用フォームからのお申込みにご協力いただきますようお願い申し上げます。

必要事項:①氏名 ②フリガナ ③年代 ④居住地(市町村まで) ⑤電話番号 ⑥メールアドレス ⑦所属(あれば) ⑧参加の動機

申込〆切:8月31日(月)
参加費お支払い〆切:9月7日(月)

■お問い合わせ先
九州大学ソーシャルアートラボ
TEL&FAX: 092-553-4552
E-mail: sal-cul@design.kyushu-u.ac.jp
HP: http://www.sal.design.kyushu-u.ac.jp
Facebook: 「ソーシャルアートラボ」で検索

■「奥八女芸農プロジェクト」とは
九州大学ソーシャルアートラボで2018年度より実施している、農村を舞台にしたアートマネジメントの人材育成事業です。福岡県八女市黒木町笠原地区において、「アート」と「農」のつながりについて実践的に考える合宿型講座「奥八女芸農学校」と、認定NPO法人山村塾の国際ワークキャンププログラムと協働した「奥八女芸農ワークキャンプ」の実施を通して、皆さんと一緒に人と人、自然と人とがつながる持続的で豊かな暮らしについて考えます。

■講師プロフィール
武田 力 演出家、民俗芸能アーカイバー
俳優として欧米を中心に活動後、演出家に。過疎の進む滋賀県朽木古屋集落の六斎念仏踊りの復活/継承に関わるなど、民俗芸能の構造から現代社会を観客と軽やかに思考する作品を展開する。近年では、フィリピン・Karnabal、中国・上海明当代美術館の招聘を受け、作品を制作した。横浜市芸術文化振興財団2016, 2017年度クリエイティブ・チルドレン・フェロー、2019年度国際交流基金アジアセンターフェローにそれぞれ選定された。

小森 耕太 認定NPO法人山村塾理事長
大学時代に山村塾の活動と出会い、2000年4月から山村塾事務局スタッフとして八女市黒木町に移住。以後、地域の農林家と連携し、里山保全活動、都市農山村交流活動を企画運営してきた。平成24年7月九州北部豪雨での笠原地区農地復旧、平成29年九州北部豪雨で被災した朝倉市黒川地区の支援など災害復興にもかかわる。

朝廣和夫 九州大学大学院芸術工学研究院准教授
博士(芸術工学)。専門は緑地保全学。1993年九州芸術工科大学芸術工学部環境設計学科卒業後、里地・里山の保全、都市緑地の保全等の教育研究を進める。平成24年7月九州北部豪雨の後に、「中山間地水害後の農林地復旧支援モデルに関する研究」を推進し、「災害後の農地復旧のための共助支援の手引き」を公開。中山間地の自然・生活の豊かさの保全には、アートが必要ではないか、という視点でソーシャルアートラボで活動中。

長津結一郎 九州大学大学院芸術工学研究院助教
アーツ・マネジメントや文化政策に関する研究や実践を通じて、異なる立場の人々がどのように協働することができるのかを探求。ソーシャルアートラボで2016年から八女市黒木町笠原地区との協働により、アートプロジェクトの企画運営や奥八女芸農プロジェクトの立ち上げを行う。

村谷つかさ 九州大学ソーシャルアートラボ学術研究員
デザイン、福祉、アートの領域から、多様な背景を持つ人同士が共創するなかで、包摂的な社会をつくる仕掛けづくりとその実装について、実践や研究を続ける。

■担当教員
朝廣 和夫 九州大学大学院芸術工学研究院准教授(緑地保全学)
長津 結一郎 九州大学大学院芸術工学研究院助教(アートマネジメント)

■スタッフ
梶原千恵(九州大学ソーシャルアートラボ)

■クレジット
主催:九州大学大学院芸術工学研究院附属ソーシャルアートラボ
共催:認定NPO法人山村塾、公益財団法人福岡市文化芸術振興財団
協力:NPO法人NICE(日本国際ワークキャンプセンター)
助成:令和2年度 文化庁 大学における文化芸術推進事業、福岡県文化プログラム推進費補助金