Research|英彦山修験道美術再現プロジェクト

英彦山修験道美術再現プロジェクト

本プロジェクトは、廃仏(はいぶつ)毀釈(きしゃく)によって破壊された英彦山(ひこさん)修験道の文化財(福岡県田川郡)を、芸術的観点とデジタル技術を組み合わせて調査し、新たな信仰対象として再現する取り組みです。再現の対象は国指定文化財の《彦山三所権現御正体》と《不動明王立像》(鎌倉時代)です。口伝を中心とした修験道文化は、明治期の禁止令によってほぼ途絶えています。また田川郡は炭鉱閉山にかかる人口減少の問題も抱えています。このような状況を踏まえ、本プロジェクトは英彦山神宮が願主となり、修験道文化の重要性を再考し、地域社会の矜持(きょうじ)に貢献することを目的としています。この取り組みは英彦山奉幣殿再建400年記念事業の一環として位置づけられています。11月3日に、明治期より途絶えていた神仏習合の行事(神前読経と護摩焚き)が復活し、その中で再制作された信仰対象が祀られています。日本独自の文化である修験道は、古来の自然崇拝によるエコロジカルな視点と「習合(しゅうごう)」という共存共栄の精神性を内在しており、国際的にも注目に値する伝統文化です。本プロジェクトは、失われつつある地域の歴史文化を、アートと工学を組み合わせることで再興し、新しい価値を創造したプロジェクトです。知足が統括と彫刻を、SALの石上洋明が鋳造を担当し、佐々倉由美が協力しています。

 

プロジェクトメンバー:知足美加子(SALコアメンバー)、石上洋明(SALテクニカルスタッフ)、佐々倉由美(SALテクニカルスタッフ)

 

期間:

2016年

 

場所:

福岡県田川郡

英彦山修験道  Introduction of Hikosan Shugendo (English Subtitles)

九州大学大学院芸術工学研究院 ソーシャルアートラボ事務局

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