activities|甕の音なひ
甕の音なひ
焼酎の発酵音響による現代神楽
ソーシャルアートラボでは、地域資源の発掘と新たな発信方法の提案にも力を入れています。今年度は、九州の象徴とも言える焼酎の醗酵音響を素材とした神楽の創作上演を行いました。現代神楽「甕の音なひ」は、焼酎、そして焼酎を取り巻く文化を、テクノロジーとアートによってとらえ直し、新たな発信力を持たせる斬新な試みです。公演は、博多住吉神社の能楽殿で行われました。
舞台には五つの甕が登場し、五色の水引がそれぞれに結ばれています。甕の中で古来より響いてきた焼酎醗酵の音、神話、伝統的な和楽器が奏でる神遊びの音楽、コンテンポラリーダンサーと舞踏家が奉納する舞、そして生命の証である呼吸が生み出す自然な声、これらすべての要素が能舞台に流れる悠久の時間の中で一つに結ばれ、調和した世界が創成されました。これは、九州の地に根付く文化と、芸術工学研究院のアート、テクノロジーの協演によって、これまで人が聞くことのなかった小さな生命の営みに耳を澄まし、その神秘を体感する21世紀の神楽です。
【主催】九州大学大学院芸術工学研究院附属ソーシャルアートラボ
【共催】公益財団法人 福岡市文化芸術振興財団、醗酵音響アートプロジェクト〜藤枝研究室(九州大学)
【後援】福岡県、福岡市
平成27 年度文化庁大学を活用した文化芸術推進事業
「甕の音なひ」特設ページ:http://www.sal.design.kyushu-u.ac.jp/kame.no.otonahi/