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【報告】黒川庭園と喫茶アート養生会 リモート鑑賞会(2020年11月14日開催)

2020.11.15

当日の様子(アーカイブ動画)

 九州北部豪雨災害被災地の復興支援として行ったアート活動と交流の様子を地域内外の方々と鑑賞し、感じる心を分かちあう「黒川庭園と喫茶アート養生会」を2020年11月14日に実施しました。

 本来は、朝倉市黒川にある共星の里 黒川INN美術館の黒川復興ガーデン(黒川庭園)に集まっての開催を計画しておりましたが、新型コロナウィルスの影響によりオンライン開催となりました。

コーディネーター/知足 美加子(九州大学大学院 芸術工学研究院 教授)

■2020年11月14日(土)配信。

1.日本茶インストラクターによる美味しいお茶の実演指導

講師/山科康也(山科茶舗代表 日本茶インストラクター)

養生会のはじまりは一服のお茶から。かつて英彦山の修験者たちは茶の栽培をしていました。この地とお茶は深い関係にあります。朝倉で茶業を営む山科康也さんに、美味しいお茶の淹れ方を習います。

2.共星の里の黒川庭園と東家(泰庵)づくり https://youtu.be/VEzFDWuuWtI​

コメンテーター/尾藤 悦子(共星の里 ゼネラルマネージャー)、杉岡 世邦(杉岡製材所)、清水 邦義(九州大学農学部 准教授)、岩間 杏美(油山市民の森)

豪雨災害の岩や流木を要素とした「庭」を共創し、再生を進めた様子を紹介します。

3.短詩五七五、連句の円環 http://www.design.kyushu-u.ac.jp/~tom…

コーディネーター/知足 美加子、白水 祐樹(九州大学ソーシャルアートラボ テクニカルスタッフ)

AIサポート/田中 圭太郎(九州大学大学院 芸術工学府)

被災地の「自然」や「記憶」をテーマに、短詩五七五の下の句を、次の方の上の句に繋ぎながら創造のリレーを行いました。AI「インタラクティブ五七五」も作詩をサポート。様々な「心」の円環を紹介します。

4.音と身体のワークショップ ー朝倉の子ども達とー https://youtu.be/qAtCScp5RCY​

開催場所/普門院(国指定重要文化財。創建は天平19年(747)と伝えられる福岡県最古の木造建築物)

モデレーター/村谷 つかさ(九州大学ソーシャルアートラボ 学術研究員)

◎アニメーション 制作/山口健人(九州大学大学院 芸術工学府)

◎ARジャグリングとジェネラティブアート 制作/森 崇彰・嘉松 峻矢(九州大学芸術工学部) AR(拡張現実)とジャグリングを組み合わせたパフォーマンスを行います。また、それぞれの誕生日から生まれる数学的なアートも体験してもらいます。

◎音狩り  講師/ゼミソン・ダリル(九州大学大学院 芸術工学研究院 助教) 風、水、虫、鳥、木、石の音に耳を澄まし、創造的に再現します。

◎身体表現 講師/永松 美和(バレエ講師)  サポーター/松本 亜樹(あさ・くる) 自然の中にある動きを観察して感じ、身体で表現することで子どもたちが自分の存在を深く感じ、確かめていきます。

5.デジタル枯山水「調身・調息・調心」 制作/密岡稜大(九州大学大学院 芸術工学府)https://youtu.be/gtRrJG4LzlI​

共星の里で上演された、庭園の岩を活かした「デジタル枯山水」を、オンラインでも上映します。心を静かに整えると、周囲に水紋が広がります。

アートパフォーマンス「共生(ともいき)」 制作/口羽雅晴(九州大学芸術工学部)

(ダイジェスト版)https://youtu.be/Z6Pz2PuFAwA​

(フル版20分) https://youtu.be/KkSHPDvUKR0​

場に息づく「共生」の物語を、表現するアート。岩やイチョウ、演者、光が響きあい、黒川のこれまでとこれからを表現します。

モデレーター/栗山 斉(九州大学大学院 芸術工学研究院 助教)

■講師プロフィール

山科 康也(山科茶舗代表) 1962年生まれ。1980年より家業の製茶問屋「山科茶舗」入社。仕入れ・製茶・ブレンドに従事。福岡県茶業青年団団長歴任・日本茶インストラクター福岡県支部支部長歴任。日本茶インストラクター1期生。日本茶鑑定士1期生。

尾藤 悦子(共星の里 ゼネラルマネージャー) 福岡県朝倉市生まれ。2000年から母校でもある山里の廃校利用の美術館「共星の里」の立ち上げ・企画・運営を行う。2011年に創作服「Kien」を立ち上げ、ファッションデザイナーとしても活躍している。

杉岡 世邦(杉岡製材所 代表) 凸版印刷(株)に5年勤務後、家業を継ぐ。三代目。住宅・社寺・文化財等の木材を請け負う。西日本新聞にて『木挽棟梁のモノサシ(15回)』『住まいのモノサシ(42回)』を連載し、木の魅力を発信した。九州大学非常勤講師、福岡大学非常勤講師。日本茅葺き文化協会理事、日本板倉建築協会理事。

永松 美和(バレエ講師) 1965年福岡市出身、西南学院大学卒業。高校在学中、川副バレエ学苑 故川副恵躬子先生、楢柴躬生子先生(現代表)に師事。大学卒業後、一般企業に勤務。1996年〜2018年太宰府市生涯学習課のもと、バレエサークルクララ代表講師。2018年より九州大学ソーシャルアートラボの公開講座に参加。

ゼミソン・ダリル(九州大学大学院 芸術工学研究院 助教) 1980年、カナダのハリファックス生まれ。ウィルフリッド・ローリエ大で最初の音楽的訓練を受け、その後渡英。ギルドホール音楽演劇学校で修士号、ヨーク大で博士号。文部科学省の奨学生として来日後、東京藝術大学の近藤譲氏に作曲などを学んだ。

知足 美加子(九州大学大学院 芸術工学研究院 教授) 彫刻家(国画会会員)。山岳修験道学会評議員(英彦山山伏「知足院」の子孫)。九州大学災害復興支援団。ソーシャルアートラボコアメンバー。九州北部豪雨災害(2017年)の被災木を活かした彫刻や栞を制作している。

■運営サポーター  清水 邦義(九州大学大学院 農学研究院准教授)  岩間 杏美(油山市民の森)  松本 亜樹(あさ・くる)  密岡 稜大・田中 圭太郎(九州大学大学院 芸術工学府)  口羽 雅晴・嘉松 峻矢・森 崇彰(九州大学芸術工学部)

主催:九州大学大学院芸術工学研究院ソーシャルアートラボ

共催:共星の里、公益財団法人福岡市文化芸術振興財団

助成:令和2年度 文化庁 大学における文化芸術推進事業

後援:九州大学災害復興支援団

■アーカイブ動画制作   編集/口羽雅晴   字幕作成協力/小松駿斗   監修/知足美加子、白水祐樹